茶の間の古い茶箪笥。
一見すると表面はきれいだが、
けっこうな古さではある。
一番下の小さな引き出し。
整腸剤やら胃腸薬やらが入っている。
そんなに頻繁に開け閉めしない引き出し。
この引き出しの取っ手が、片方とれてしまっていた。
見た目はちゃんとくっついているが、
取っ手を持って引くと、取っ手の片方が取れてしまう。
つまり取っ手の役目を正しく果たしていない。
こんな風になってしまって、2年位たつ。
直そうにも、ねじがおバカになってしまっていて、
直せなかったのだ。
めんどくさがりの母子は、そんなに不便じゃあないからそのままだった。
先日暇だったので、
気が向いたので、
この取っ手をどうにかしようとあれこれやってみた。
釘などを入れておく小箱の中に、
似たようなサイズのねじとねじを受ける部品があったので、
それを試しにつけてみた。
ぴったりだった。
取っ手は、しっかりとくっついた。
こんな小さなことが成功しただけなのに、
とってもうれしくなってしまった。
(駄洒落ではない)
なんで、もっと早く工夫して直さなかったのだろうね。
と自分でも呆れもしたが、
引っ張っても取れない取っ手は、気持ちよかった。
日常生活の中の、小さなこと。
面倒だから、そんなに不便じゃないから、どうにかなるから、
そういう理由で修理などを先送りにしてしまうことが多い。
そうすると、ささやかな生活の質が、少しずつ落ちて来るんだなあと思った。
小さなことから、できる範囲で居心地よく生活しやすくしていく。
そういうのが丁寧な暮らしのコツかもしれない。
小さなことを、おろそかにすると、そこから知らないうちに、ほころびが出てくる。
ほころびは、気が付かないうちに、少しづつ大きくなってしまう物。
衣食住、ちっちゃな工夫をしたり、ささいな不具合を直したり。
そういう丁寧さが、自分には欠けていると思った。
時間はたっぷりあるのだから、もう少し丁寧な暮らしを目指したいなと思った。
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