茶の間でおしゃべり

日々あれこれ思うことを書いています。気ままなおしゃべりを聞いてください。体調不良のときもあるけれど、それなりに自分のペースで生活したいと思っています。

「マスター、いつもこの曲かかるね」・・・・みんなに陰で支えてもらってたんだ

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昨日、街で、昔の知り合いに似ている人を見かけた。

それで、思い出したことを書きたいと思う。

 

勤めているころ、仕事帰りに時々寄るようになった喫茶店があった。

マスターは、

「奥さんが稼ぐから俺は趣味でここをやってるんだ」

なんて言いながら、おいしいコーヒーを淹れていた。

 

独りで寄って、お客さんがほとんどいなければ、二言三言話すようもなった。

あるとき、いつも同じ曲がかかることに気が付いた。

私の好きな曲。

クリフリチャードの「しあわせの朝」

(Cliff Richard  Early In The Morning )

 

温かいカフェオレかココアを飲みながら、

仕事で疲れた頭をぼうっとさせているときに、

この曲が聴こえてくる。

それが、何回かあった。

 

だから、マスターに

「マスター、いつもこの曲かかりますね」って言った。

マスターは、

「あれ、この曲、好きなんじゃないの?

 前にこれがかかったときに、嬉しそうに懐かしんでいたじゃない」

って。

びっくりした、たった一度の私の反応を覚えていて、

それを次に私が来た時に何も言わずわざわざかけてくれていたなんて。

ついでに、あの時代の懐かしい曲を流してくれていたなんて。

壁の棚に山のようにあるレコードから、これを選んでかけてくれていたなんて。

そうかあ、そういう心遣いがあるから、

このお店のお客さん、ゆったりとした気分でくつろいでいるんだなあって、わかった。

 

このことを、職場の先輩に話した。

「あんたさん、鈍いねえ。

 マスターの心配り、気付くでしょ普通。

 それじゃあ、職場の人の心配りも気が付いてないでしょ。

 あんたさんの提案だから、がんばろうって言っている人いるんだよ。

 あんたさんが、頑張っているから自分たちもやらなくちゃって言っている

 若者もいるんだよ」

 

なんとまあ、私は、ホントに鈍い。

その先輩の心配りは痛いほどわかっていたけれど、

直接一緒に仕事をしていなくても、陰で協力してくれている人たちがいたなんて。

私なんかを応援してくれている人がいたなんて。

 

私は、実は、その職場が好きではなくて、

周りの人の仕事ぶりが、いいかげんに見えたりもして、

早く転勤したいなあって思っていた。

そのために、

帰りに喫茶店で心を落ち着けてから家に帰っていたのだ。

それなのに、

自分が気が付かないうちに、

職場の人の中にも何人も応援してくれている人がいたなんて。

罰当たりの鈍さ。

天然記念物的な鈍さ。

おこちゃまだった私。

 

おおいに反省して、

職場でも、機嫌のよさを保つように心がけるようにした。

 

そうしたら、周りとの距離がだんだん狭くなってきた。

周りが変わった。

働きやすくなった。

 

働きにくくしていたのは、自分だった。

周りじゃなくて、自分が悪かった。

 

以上、若い頃の想い出でした。

今度、昔の職場の近くに行くことがあったら、その喫茶店に行ってみようかな。

まだ、あるかなあ。

 

 

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