たった、それだけ
宮下 奈都 著
2017年1月15日 発行
田舎の紳士服店のモデルの妻
誰かが足りない
スコーレ№4
よろこびの歌
終わらない歌
等、この方の本は、半分は読んでいると思う。
静かな流れで淡々と話が進むのだけれど、
その内容が軽くなくて、重厚な感じがすると私は感じている。
うっかりするとするっと読み流してしまうかもしれないところに、
きらりと光る言葉や、よくよく読み込むと深い文章があったりすると、私は感じている。
だから好き、宮下奈都さん。
この物語は、
浮気相手の女性に、贈賄事件を密告されて、逃げる望月さん。
そして、残された妻と娘。
望月さんの姉や妻たちが、望月さんをどんな人間と見ていたのか、どんな人間にしたのか。
望月さんの娘の学校の教師や同級生など様々な人模様。
人間関係の機微を書いている作品でした。
最後まで読んで、ああ、読んでよかったなあ、としみじみ読後感に浸れる本でした。
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