アット・ホーム at Home
本多孝好 著
2019年10月31日発行
at Home
日曜日のヤドカリ
共犯者たち
の4編が収録されています。
どの物語の家族も、ありふれていない家族。
たとえ血のつながりがなくても、
親が出て行ってしまっていても、
そういうところでないところで、つながっている家族。
互いを大事に思い、定型の家族関係でなくても家族となっている。
家族、を作るのは、血縁でもなく同居でもなく心のつながり。
登場してくる父親は、みなさん、いわゆるダメおやじ。
でも、愛すべきところもある、ダメおやじ。
ちょっと癖のあるというか事情のある家族のストーリーを
こんな家族でいいのかな、なんて思いながら読んでいても、
おっと、気が付けば、物語の中の駄目さ加減が人間的に思えて来て、
いつのまにか、共感もしてきちゃって。
こういう家族もありかも、なんて考えてしまいました。
不思議な設定の家族なのに、リアリティがあって。
なんだか、じんわりしみじみしてきた物語でした。
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