「さ、寝ようか」
テレビを観ていて、眠くなると母が言う。
「先に寝ればいいじゃん、何も、同じ時間に寝なくても。
私は、まだ、やりたいことがあるんだからさ。」
自分のタイミングで、私を動かさないでほしい。
私の都合は、なんなのさ。
でも、そんな風に言ったら、寂しそうになる。
別々の部屋で寝るのに、なぜか、
「さあ、寝ようか」
って、声をかけて母は寝る。
どうしてか、わからない。
「さあ、寝ようか」
「そうだね。もう寝ようか」
そう答えると、安心したように、自分の部屋に行く母。
なんなのだろう。
わからない。
こんなに長年、一緒に暮らしていても、
自分の親なのに、
わからない。
親も、自分とは、完璧に、別個の人間。
昨夜は、冷たい方の返事をしてしまったので、
後味悪かった。
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