毎年恒例の健康診断に行ってきました。
市の補助があるのがありがたいです。
前の晩から、緊張が高まって、4時間しか寝ないで朝を迎えました。
この時点で、もう、駄目でしょう。
検便を採るのを忘れていて、立派なものが出たときに流してしまったりもしました。
いつもいつも、健康診断、ろくなことがないのです。
去年は、胃カメラの後に血圧を測るという、病院としてさあそれはどうなの?って事件もありました。
おかげで、去年の血圧は、186と記録されてしまいましたよ。
生涯最高記録です。
おいおい、このままさっさと帰宅させるのかい、っていうくらいの高さで、
ビックリでした。
さて、朝。
寝不足のせいで、寝坊。
緊張してるくせに、寝坊。
大物?だなあ私。
朝ごはんは食べないし、
健診だから化粧もしちゃいけないし。口紅禁止って書いてあったし。
簡単に粉をはたいておしまい。
素顔で勝負の健康診断。
さて、身支度。
持ち物は前の晩に、テーブルの上に置いておいた。
問診票の見直しもしたし。
去年一か所書いてないところがあったから、慎重に。
今日は、今年の秋の唯一のぜいたく品、新しい靴下を履いていこう、って決めた。
クリボテラの靴下。
キヨブタで買った靴下。
濃いすみれ色とグレーの混ざったような色と、つま先とかかとの部分の美しいピンク。
これで、気分は上々。
検診は、よい気分で受けないとね。
カーキのユニクロパンツ履いて、濃いベージュの麻のコートにしよう。
先日編んだ、「素敵にハンドメイド」のマルティナさんのひねりスヌードをしていこう。
玄関に行く。
靴を選ぶ。
なんだか、急にブーツ気分。
手に取ったのは、カーキとベージュのブーツ。
おおっ。コートとパンツと、合ってるじゃん。
ブーツを履く。
なんとまあ、クリボテラの靴下は完全に隠れてしまった。
ま、いっか。
病院についた。
受付開始、10分前。
もう、15人くらいいた。
ちょうどよいか、このくらいが。
去年は早く来たから、いろいろな検査よりも先に胃カメラだった。
その順だと嫌だから、今年は少し遅めにしたんだもん。
受付をし、ロッカールームで検査着に着かえるように言われた。
棚の上の検査着を見ると、M,L,LLとある。
それがね、色別になってるの。
なんてデリカシーがないんだ。
どのサイズを着ているか、みんなにわかるようになっている。
女子の検査着、サイズ別に色分け、するなよっ!!
見栄をはって、Mにしてしまった。
サイズにかかわらず同じ色なら、迷わずLだけど。
パンツがゴムだから、穿けました。
こうして、どうでもいいところで見栄を張るから、疲れるんだな、私。
Мサイズは、ピンクだった。
着かえて足元を見て、うれしくなった。
わあい、靴下の先っぽ&かかとと検査着のピンクの色がぴったり。
再び、靴下で気分が上がる単純な私。
本と財布と鍵とティッシュとハンカチを、小さな手製の布バッグに入れて、
いざ、出陣。
身長を測る。
5ミリ、縮んだ。
今、腰が痛くてしっかり伸びないから、この結果でよしとする。
体重は、去年と同じ。
これも、よしとする。
(一昨年より2キロ増えていることには、目をつぶる)
腹囲も余裕で大丈夫。
血液を採る。無事通過。
私の腕の血管は太くて血を取りやすいので、看護師泣かせではないの。
聴力を測る。無事通過。
ということは、普段も聞こえているのに聞いていないってことか。
肺活量を測る。
とっても上手とほめていただいた。
小さなことでも、褒められれば、うれしい。
心電図をとる。
読んでいた本の内容を思い出して笑っちゃってたけど、大丈夫か?
波長、おかしくなってない?
内科検診。無事通過。
こんな簡単で、ちゃんと診たの?
胸部エックス線を撮る。無事通過。
眼底検査をする。
やり直しだった。
目が細くて、しっかり写せないらしい。
一生懸命見開いたのに、「違う角度からも撮りましょうね」と言われた。
去年まではそんなことなかった。
おそるおそる聞いてみる。
「年を取ると、目が開かなくなるとか?」
そうしたら、
「そうですね、そういう方もいらっしゃいますよ。
でも、たぶん、二方向から撮ったから判定できると思いますよ。
判定できなかったら、眼科で目薬さして撮る本格的な検査をしてくださいね」
ですって。
おお、そうか、年を取った証拠が、ここに出たかあ。
判定できないほどの、細目なのか私。
がっかり。
でも、それだけ目にゴミが入らないってことか。よし。
腹部超音波検査。
最初に塗るお薬を温めておいてくれるところがうれしい。
病院によっては、「少し冷っとしますよ~~」とか言いながら、冷たいゼリー状のものを塗るからね。
くすぐったいのを我慢して、無事通過。
血圧測定。
私にとっては、本日のメインである。
去年のようなことじゃ、ダメだろ~~。
一回目、測る。
あらら、165だって。
そりゃそうよ。座ったとたん、スイッチ入れるんだもん。
少し休んで呼吸を整えてから測るんじゃないのかな?
「高いから、あとでもう一度測りましょう」って言われた。
同じこと言われている人が何人もいる。
こんなに測り直しの人がいるって、どうなの?
もしかしたら、あの方の測り方にも、問題あるんじゃないかしら。
座ったね、腕を入れたね、はいっ。で、スイッチ。
そんなせっかちタイミングじゃ、駄目だよなあ。
しばらくしてから、血圧再測定。
今度は、148だった。
白衣血圧でこれなら、私的には、OK。
視力検査を待つ間に、血圧測定の人が、若いイケメン男子に変わった。
よかったあ、さっきの、せっかち女子に測ってもらって。
イケメン男子にあんなにていねいに測っていただいたら、かえって、上がっちまうわい。
ぶっちぎって、今年も180越えかも。
なあんてね。
視力検査。去年と同じ数値で、よし。
いよいよ、胃カメラ。
鼻から胃カメラ。
私、結構、得意。
鼻からだと、先生の問いかけに返事だってできちゃう。
今回も、先生が上手で私も上手だったので、苦も無くできた。
検査前の説明の人が、気分をほぐさせてくれる話し方で、とっても気楽になったのも、成功の一因。彼女のキャラ、病院で正当に評価されてるかしら。
話し方接し方で、検査への心の準備のできかたが、違ってくるもん、彼女みたいな人は、大事。
医「きれいな若い胃ですよ」
私「前に、十二指腸がなんとかって言われたから見てください」
医「いや、見たよ、きれいです、大丈夫です」
私「今日一番うれしい言葉です」
医「むかむかすることとかありますか?」
私「唐揚げ食べ過ぎたとき」
医「誰でもそうだよ~~」
と、鼻にチューブを突っ込んだままの会話。
検査中にこんなにおしゃべりな検査医師は、初めてだ。
食べ過ぎると胃液が出やすい体質だから、食べ過ぎないようにね。
という、ありがたいご注意を受けた。
多分、守れないけどね。
めでたく、検査終了。
検査の合間に読んだ本は、穂村弘さんの「絶叫委員会」
穂村さんの本は、何冊も読んでいる。
ファンなのだ。
情けない感じ、小心な感じ。
びくびく、どきどき生きている、自己肯定感の低さ。
そこが、好き。
まるで、自分を見ているみたいだから。
私の、「自分の訳の分からなさ」を言語化してくれている感じ。
そんなわけで、今回の、健診のお供は、穂村さんにしたわけ。
この本も、おもしろかったあ。
言葉に関する面白話集。
もう、笑いを我慢するのが大変なページもいっぱいあったし。
すいすいすらすら、自分の分身のような感覚の本だから、読みやすいこと。
健診読書で、169ページまで、読めました。
いい本で、皆様にもぜひ読んでいただきたい。
「いつもきれいにご利用いただきありがとうございます」
「おかゆいところはございませんか」
「流し足りないところはございませんか」
なんて、日々、引っかかっていた言葉についての彼の意見、大賛成。
読みながら、共感したり、笑ったり、感謝したり。
穂村さんのおかげで、健診待ち時間は、素敵な時間になりました。
久しぶりの茶の間のおしゃべりだったので、長々と、失礼いたしました。
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