先日、デパートの友の会の会費を支払いに行きました。
なんだか、とても混んでいる日で、20人くらい待つようでした。
いつもは、それほど混んでいないので、いやだなあこんなに待つの、なんてちょいとぶうたれて待っていました。
あいにく文庫本を持たずにでかけてしまったので、
ひま、ひま、ひ・ま。
スマホをいじくりまわす習性をもっていないので、手持無沙汰でした。
できることと言ったら、思考にふけるか、想像を楽しむか、ぼんやりするか。
その日は、人間観察をすることにしました。
カウンターの席に座るときに、ちゃんと会釈する人、ぶっきらぼうな人。
支払い終わっても挨拶もそこそこの人と、感じのよいお礼を言う人。
席に座る前に、カードや財布を準備している人、座ってからカバンの中をかきまわして、お財布探す人。
人っておもしろいなと思いながら、見ていたら、お年寄りの方が席に座りました。
なんだか、あんまりよくわかっていないらしく、会費の額とか、いつまで払い込んだのかとか、何回も説明を聞いていました。
自分のお財布の中にある金額と、本日払い込む金額と、おりあいがつかないらしかった。
「足りない分は、3月末日までに、お願いしますね」「末日?」「3月31日ですよ」「ああ、31日ね」「はい、31日までです」「その前に来てもいいの」「はい、だいじょうぶですよ」
なんて会話を延々と。
その応対をしている係の女性は、笑みを絶やさず、穏やかな声音で、ていねいに同じことの繰り返しの質問に答えていました。
見下した笑みではなくて、やさしい自然な笑顔。
私なら、とっくに、声を荒らげているだろうなって、ものすごく反省しました。
家で、母が、とんちんかんなことを言っているとき、私は、あんなふうに根気よく、話ができていないよなあ。って。
そして、どうにか、そのおばあさんは、会費の一部を支払って、帰りました。
そのおばあさんが、帰ったあとの、係の女性は、
隣にいる係の人に、「コマッタちゃんだったぁ」なんていうそぶりも見せませんでした。苦笑いをしたり、肩をすくめたりもせず。
普通に、次の方の手続きにとりかかっていました。
すごい、すばらしい。
客商売だもん、あたりまえ?
い~~や、あたりまえじゃない。
だって、商売用の笑顔と声音でなく、中から出てきたやさしい応対だったもん。
あんな人に、なりたい。
無理だけどさ、ちょこっとは、近づきたいなと、思った日でした。
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