『終わった人』『すぐ死ぬんだから』もおもしろかったので、
この本の発売を知って、久しぶりに本屋さんに行き、本を購入しました。
何、70歳の女性が主人公、こりゃ読まなくちゃ。
今後の自分のことを考えるに参考になるやもしれん、と思いまして。
これは、小説なんだもん、純粋に小説を楽しむことができればいのに、
ついつい、「ためになる」ことを求めてしまうのは、
昔のどこかの出版社の「おもしろくてためになる」なんていうキャッチフレーズが頭にしみこんでいるのかも。
最近は、アマゾン&楽天を利用することが多かったけれど、
「本屋さんで本を買う」ということを猛烈にしてみたくなったので、実店舗に行きました。
目当ての本屋さんとドラッグストア以外、どこにも寄らずに帰ってきました。
街歩き、したかったなあ。
お洋服も見たかったなあ。
本屋さんが大好きで、散歩の途中に寄り道本屋をいくつも決めているけれど、
もう、何か月もそのコースの散歩はできていません。
のんきに街場には行けないから。
本屋さん欠乏症、発症しそうだった~~~。
買ってきて、一日で読んでしまいました。
久しぶりの一気読み。
ありがたいことです、昼間っから読書させてもらえるなんて。
このご時世、みんなたくさん苦労しているのに、明るいうちからこたつで読書できるなんて。
申し訳ない気までしてしまいましたが、
高齢者は、外に出ないことが社会のお役立ち、
ということで、許してもらうことにしました(誰に?)。
さて、この小説。
70歳になった佐川夏江が、主人公。
「今度生まれたら、この人とは結婚しない」なんてことからお話は始まります。
内館さんの、毒舌をいっぱい感じながら、読み進めました。
あちこちにちくちくと散らばった毒が、この方の小説の面白さのひとつでしょうか。
え~~、女の人って、心の中でそんなこと思っているの?と、自分も女性なのに、びっくりです。私、普通じゃなかったのかしら?
70歳の自分をどうとらえるのか、
今が一番若いから、思い立った時からすぐに始めようとかの言葉の嘘くささとか、
さらりと読んでしまっては、もったいないお話でした。
結果、「おもしろくてためになり」ました。
そうね、私も四捨五入すれば、70歳。
そうかあ、70歳か。
とりあえず、今は不安を吹き飛ばすべく編み物を楽しんで、
社会に小さなご恩返しとしてささやかなボランティアを続けましょうかねえ、
とか思いました。
まずは、自分のお世話は自分でしなくちゃね。
70歳近い男女の方々、読んで損はないと思うけど、
まあ、本の好き嫌いはあるから、強くお勧めはしませんが、
友人にはお勧めメールしようと思いました。(そんなこと、めったにしないのですが)
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