朝、起きるのが遅くなってしまった。
昨晩、テレビを10時まで観てしまったからだ。
慌てて朝食の支度をした。
9時までに、母に付き添って病院に行かなくてはならないから。
時間がなくて、洗濯は諦めた。
起きてすぐにスイッチを入れれば干せたが、昨夜洗濯できなかったことを忘れていて、気が付いた時には、もう時間がなかった。
あいかわらずのぼんやりだけど、がっかりしないで気楽に流せた、あとですればいいやって。
そういうところ、進歩したでしょ、私。
玄関を出ると、庭の木に鳩がとまっていた。
またここに巣を作るらしい。
去年は卵が落ちていた。今度は成功するといいね、子育て。
病院まで歩いて行くというので、母の言葉に従った。
手押しのマイカーでなくて、杖で行くという。
調子がいいらしい。
やる気のある時は、母のやりたいようにすればいい。
帰りはタクシーでもいいか。
病院での診察。
整形外科では、「この痛みは治らないから付き合っていくしかない。できることはない」って言われて、ここのペインクリニックに先々週行った。
今回も、ていねいに問診してくださって、薬の量を調節してくださった。
前回の薬が、母の身体に合ったようで、よかった。
2週間後にまた行く。
こまめに投薬の調整をしてくださる診療姿勢に好感がもてたし、信頼できると思った。
帰り道、街歩きをしたいと母が言う。
心配だったけど、街歩きに行くことにした。
ゆっくり歩く母。
こんなにゆっくりしか歩けなくなったんだ。
母が気にいっているブラウスが、だぶついてきている。
痩せてきたなあ母さん。
久しぶりの駅ビルでの買い物。
ちょこっと洋服を見たりして。
朝ごはん用においしいパンも買った。
食欲がなくなった母が、このパンはおいしいって食べてくれたパン。
通常3枚切りのを、お願いしたら5枚切りにしてくださった。
店員さんの親切がうれしい。ありがたい。
この方が、母は食べやすいから。
帰り道に出会った、保育園児の集団に目を細める母。
ひ孫を思い出して口にする。
「今度いつ来るかなあ」って。
母とのささやかな買い物散歩が、いい時間だった。
よろけたらすぐに手が出せるように母のやや左後ろを歩く私。
母の左腕を、私の右腕でキャッチする用意はできている。
だから、結構、緊張して歩いている。
洗濯をし、靴を干し。
仕事靴を処分できないでいるので、靴は20足を超えている。
残すのを選抜しなくちゃならないかなあ。
昼ご飯。
カレー味のチャーハンは、べたついてしまった。下手くそだ。
じゃがいものスープは、おいしかった。
サラダの胡麻マヨネーズが、喜んでもらえた。
歩いたせいか、ちゃんとした量を食べられた母は、うれしそうだった。
午後、1万歩を目指して、散歩に行った。
今度はひとりなので、がしがしと歩く。
勢いよく歩きすぎて、疲れてきた。
奮発して、ソフトクリーム食べちゃった。
お店の前のベンチに座って、ぺろぺろと。
甘くておいしかったなあ。
またここで食べようっと。
花壇に白い大きなキノコが10個くらい生えていた。
小学校で、明日の運動会の準備をしていた。
砂はき、落ち葉はき、放送の練習。明日が楽しみね。
ああ、上級生が準備するから下級生の下校がいつもより早かったんだね。
神社の銀杏の木の下には、たくさんのぎんなん。臭かったな。
大きな猫が、3匹、この神社の主みたいな顔をして私を見ている。
猫殿に挨拶して通った。
大好きなお寺さんの境内の木の葉が、少し赤くなっていた。
家に戻る。
歩数は、14000歩を超えていた。
一気に疲れが出る。
しまった、やりすぎ。頑張りすぎ。
頑張りすぎないようにね~~。
靴をしまって、洗濯物をしまった。
乾いてよかったなあ。
そして、横になって、うと
うと。
うたたねは、気もちがよい。
夕飯は、作りたいと母が言うので、お任せ。
おいしかった。
こんなに長い間、母親の作った食事が食べられる私は、かなりの幸せ者だ。
今、一人でテレビを見ながらこれを書いている。
こうして、一日を振り返ってみると、
今日もよいことがたくさんあった。
今日も一日、体調不良にならずに過ごせたことを、ありがたいことだと思う。
なんでもない日を、大事にありがたく過ごしていけたらいいなと思う。
一日一日、こういう平凡な小さなできごとを幸せと感じられる感性を持っていたいと思った。
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