骨粗しょう症で、病院に行っている。
7、8年前から、1年半くらいの間隔で、検査をしてもらい、
ぎりぎりセーフで薬なしだったのが、
「あら、ちょっと、薬の力を借りましょうかね」となったのが、8か月くらい前。
一か月に一回の薬を飲んで、半年たって。
「あらら、よく効いたね。体にあっていたのかな。ラッキーですね。数値は基準内に戻ったよ。」
「じゃあ、今度は、年に一回の点滴でいいね」
と、なったの。
そして、年一回の点滴をして、事後検査のために、1か月たったので、病院に行った。
そこでの、出来事。
「くれよんさん、診察室5に、お入りください」とのアナウンス。
ここでは、名字で患者を呼ぶ。
診察室に入り、椅子に座り、お医者さんの話がはじまった。
医「え~~と、この点滴も7回目ですね」
私「ん?違います、まだこの前のが一回目ですけど」
医「いや、〇〇病院で6回やって、今回ここで7回目ですよね」
私「い~~えっ!!違います。この前が初めてです」
医‥‥怪訝な顔で、カルテを見る。
そのカルテは、いやに厚い。(ちなみに、電子カルテではない、紙カルテ)
なんか、変だぞ。その古さ厚さは怪しい。
私「先生、そのカルテ、私のじゃないんじゃないでしょうか」
医「そんなはず、ないです。くれよんさんでしょ。」
私「はい、くれよんです」
と、しつこくカルテをのぞき込む私。
私「先生っ!!それは、わたくしのではありません。同姓同名の別人のです」
医‥‥大慌てで、私に氏名を聞く。
あってるよ。
生年月日を聞く。
大違いだよ~~~~~。よく見ろよ~~~~~。
私は、まだ、60代でしょ。
覗いちゃったからわかったけど、そのカルテの人、もうすぐ80歳じゃん。
見てわかんないんかい、医者のくせにさあ。
というか、氏名しか見ないんかい。
自分の目より、事務さんに出されたカルテの文字が頼りなわけ?
慌てふためく医者と事務さん。
私のを見つけ出してきて、
医「もう一度、お呼びしますから、待合室で待っていて」
しばらくして、
医「クレヨンさん、くれよんおばさんさん、診察室5番にお入りください」
今度は、大丈夫だろな、と思って、立ち上がると、もう一人立ち上がった人がいる。
ドアの前で、お互い確かめる。
「私が呼ばれたのですが」
「え、私の番だと思うけど」
そうなんです、同姓同名の二人が(漢字も同じ)、同時刻に、同じお医者さんに予約していたなんて。
私も彼女も、びっくりですが、お医者さんと事務さんが、もっとびっくりしていました。
事「あら、申し訳ありません、じゃあ、さっきの血液検査の結果は、どちらのくれよんさんのかしら、あらたいへん、あ、大丈夫だ、あってる。あってますよね。こちらのクレヨンさんが、血液検査したんですよね。すみません、ごめんなさい」
気の毒になってしまった。
カルテ見て、気が付かない医者様には、
「先生、ちゃんと見てくださいね、こちらが気が付かなかったら、別人のカルテに記録されるところでしたよね」って、????気分で帰ってきたけれど、
事務さんがあまりにも気の毒で、
彼女には、
「面白かったからいいです、気になさらないでください、話のネタになりました」
って、言ってきました。
でもさ、診察券番号とか、確かめないんでしょうかね。
診察室の前に貼ってある、
「確認のために、お名前をお聞きしています」という張り紙がよそよそしく見えた。
名字と名前を患者がちゃんと言ったって、そっちが間違えてるじゃん。
もう一人のくれよんさんと、「たまに同姓同名の人がいるけど、同じ時間帯に同じ医者にかかったことはなかったわねえ」と笑いあって、
「また、来年お会いするかもしれませんね」
と別れました。
気の利いた病院では、診察券とカルテに「同姓同名」って、はんこ押されたことあったなあ。
危なく、他人のカルテで治療計画たてられるところだった。
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