母がめでたく90歳になった。
愚弟と愚姉(私)とで、お祝いを考えた。
料理屋さんでの食事会もいいけど、一昨年、米寿の祝いをしたっけな。
うれしそうだったけど、なんだか、同じことをするのも芸がない。
そして、じゃあ、温泉に連れて行こう、そこでお祝いしようということになった。
誕生日は、家で、ケーキとネックレスでお祝いしたけど、卒寿のお祝いもちゃんとしたかったのだ。
先日、行ってきた。
母と、弟と、弟の嫁と、私と。
とんだ老家族。
弟の運転は確かで、これは安心。
義妹もしっかりもので、会計は、お任せ。(もちろん、割り勘)
私は、母の見張り。
いやあ、気をつかうことつかうこと。
弟夫婦にではない。
母にだ。
湿った道路でこけないか。
坂道大丈夫か。
この距離、歩けるか。
念のため、シルバーカーも積み込んでの旅行となった。
母は、意地っ張りなので、ぎりぎりまで頑張る。
「絶対に、無理、となる前に自己申告せよ」と言い聞かせて出発したのだが。
階段や坂道やお店の入り口で、義妹が気を使って声をかける。
私は、黙って、斜め後ろを歩く。
すぐに手を出せるよう、両手はあかせて。
ホテルでも、浴場ですべらないか、大変心配であった。
夜、慣れない布団と枕なのに、私は、ぐっすり寝てしまった。
疲れたんだなあ~~~。
朝、母に聞けば、母も一度も起きることなく朝までぐっすりだったとのこと。
たった一泊二日の、お祝い旅行。
ホテルは、特別な部屋だった。
二人で、こんな広い部屋~~、びっくり。
部屋の中に、石灯篭まであった。
ホテルのご好意なんだろな。
よい温泉旅行であった。
だがしかし、私は、疲れたことこの上ない。
でも、ごちそうを前に、寿の衣装を着けてうれしそうに笑ってくれた母の顔が、私たちへのプレゼントだった。
忙しくて、まだ、写真も整理してないけれど、また大きくプリントしてあげよう。
母は、茶の間に米寿の祝いの写真を飾っている。
その隣に、もう一枚、おめでとうの写真が並ぶ。
母は何も言わないけれど、写真のプリントを心待ちにしてるんだろうな。
忙しさにかまけて、写真のプリント、いつになるんだろ。
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