手ぶくろを買いに

先日のこと。

ぽかぽか陽気に誘われて、街散歩に出かけました。

しばらく歩いてなかったので、目標は８０００歩以上。

ぼんやり歩くのではなくて、しっかり歩く、ちょっと速めに歩く。

そして、お散歩コースの神社とお寺で、お参りもしてこよう。

帰りに、本を買って来よう。

そんなふうに思って出かけたのでした。

神社には、初もうでの人が３０人くらいいました。

いつもは、ほとんど、参拝する人に会わないのですが、まあ、お正月ですものね。

さて、お賽銭を・・・とカバンの中を探れども、財布が手にあたりません。

慌てて、カバンの中をのぞいてかき回してみました。

そうです、お財布忘れて出てきちゃったのでした。

ありゃあ、お賽銭なしでお参りって、神様許してくれるかしら。

ちょっと離れたところから拝んで、

「また来ますから、今日はここでご挨拶させていただくだけにしますね」

とお伝えして。

家に帰るのも癪なので、そのまま散歩続行。

そのあとお寺さん三か所、お参りしてきちゃいました。

そして、今日。

買い物に行こうとして、気が付きました。

どうやら、財布忘れ散歩のときに、手袋を落としたらしい。

ああ、お賽銭なしでずうずうしくお参りしたから、神様か仏様が、

「こりゃ、そこのオババ。ものごとの筋は通さなにゃいかんよ～～」

って、懲らしめるために手袋を取り上げたのかしら。

いやいやそんなことはしないでしょうけど。

気に入っていた手袋。

かたっぽしかない手袋。

買い物に行っているあいだも、手袋をなくしたことをずっと残念に思っていました。

だって、気に入っていたんだもん。

なかなかない色なんだもん。

もう、同じものは、手に入らないだろうな。

残念です。

そして、気分が落ち込んできたので、心を落ち着かせようと本棚を見て。

手にとったのは、絵本。

手ぶくろを買いに　新見南吉・作　黒井健・絵

大好きな絵本で、心を落ち着かせたのでした。

手ぶくろを買いに （日本の童話名作選） [ 新美南吉 ]

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